昨日からバイム農場では土こうじを仕込んでいます。
『土こうじ』とは山土(粘土)に有用微生物を培養したもので島本微生物農法独自の技術であり、堆肥とともに土づくりにおいて重要な役割を果たします。土こうじ中には糸状菌(コウジ菌などのカビ)、酵母菌や放線菌等がたくさん繁殖しており、またこれらが生み出した発酵生成物(各種酵素、核酸、ビタミン類、植物ホルモン様物質)が豊富に含まれています。

主材料の山土を粉砕したものです。
土こうじを圃場に施用することで土壌病害菌の繁殖を抑え、土壌中の未分解有機物を分解・可溶化し、また発酵生成物の作用で植物の根張りを良くし、生理機能を高める効果が期待できます。主材料の山土自体が多孔質であるため、土壌のCEC(保肥力)も改善・向上します。
今回は
・山土 3トン
・米糠 90kg
・バイムフード 6kg
・デンプン 6kg
(デンプンはトウゲン1号3.6kgで代用可能)
の配合で仕込みを行いました。
山土、米糠、バイムフードを混合し、熱湯で糊状に溶いたデンプン液を散布して攪拌、水分調整を行います。糊状に溶いたデンプン液はバイムフードに含まれる有用微生物が最初に食いつき、増殖していくためのエサになります。

水分量の目安は手で握ると塊になり、指で突くと簡単にほぐれる状態です。
水分調整が済んだら山脈状に堆積して毛布と布団を被せて保温します。冬場は外気温が低く、発酵熱の立ち上がりが悪いので熱湯を入れた1斗缶を湯たんぽ代わりに中に入れてやります。

今回は1山に1斗缶を6つ入れました。数に余裕があればもっと増やしても構いません。さらに今回は農業用の電熱マットをカイロのように毛布の中に敷きました。


あとは温度が上がるのを待つばかりです。
ちなみに今回はスペースの都合で土こうじ3トン×3山=約9トン分を仕込みました。

仕込みから24時間経過しましたが、まだ温度は上がっていません。しばらく様子を見たいと思います。
(山添)